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テントの設営場所の選択、スコップによる雪ならし、テント張り、防風ブロックの設置、テントまわりの除雪なども、D、Eのみが対応した。 テントはICI Star Dome(外張り付き)の7〜8人用を4人(C4まではCが持参した個人用テントを利用した。)で利用するので、まことにゆったりとしている。 安全確保のためのD、Eの対応はすごい。 ロープは、8.6m/m×45m 1本、他に予備10m/m×30m 1本が用意された。後者はクレバスの状況によっては連結したり、隊を分けた際に利用するためとのことである。 (1) 氷河登行 クレバスに陥ることを避けるためメインロープと各自のハーネスをヘッドオンで結び、またハーネスの後ろにC3まではソリを引く。 この行動に全く馴れず、ロープを踏んだり、ソリ操作のミスからロープに引っ張られたり、随分迷惑をかけた。なお、C4直前のスノーブリッジ通過の際には、特にロープを張るように求められた。 下りはすべて逆になる。 (2) C4〜C5間のヘッドウォール 40°〜50°の氷の壁に雪が付着したヘッドウォール240mにはガイド会社により登り、下りの2本のロープが固定されている。これに登行器を架け、メインロープの間隔を4mに縮め、登る。 下りはA、B、Cは左手を固定ロープに巻き、右手でピッケルを持ち、D、Eは登高器をOFF状態でセットし(固定ロープから登高器がはずれないようにカラビナを架けておく。)、緊急時には登高器がON状態になるように備えている。 (3) C4〜C5間の16Ridgeでの滑落防止 メインロープ間隔を縮める。固定ロープ、ランニングビレイはそれほど利用しなかった。 |
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