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山小舎をもつ2

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ログハウスを建てる

 亡くなった父が50年前に家を建てたときのことをよく覚えている。男の大事だと思った。よく観た西部劇にも家を作る場面が多い。クリント・イーストウッド主演・監督の「許されざる者」で好きな俳優ジーン・ハックマンが保安官引退を待ちながら自分で家を作っているシーンは印象的である。家とまではいかないが、山小舎くらいは自分で作れないかと考えなかったわけではない。アメリカのハード・ボイルド作家ロバート・B・パーカーの探偵スペンサーは、保護した少年と一緒に山小舎を作っているし、国内でも体験を紹介する書籍や記事も多い。しかし実力(技術・体力)と時間から私には無理なことである。ログハウスに昔からよい感じをもっていたうえに、相談した建築に詳しいNさんが、建築について知識が低く、また請負で建てるなら、キットのログハウスがよいとの教えもあり、ログハウスを少し調べ、価格が許容内のフィンランド・パインのマシンカット角ログとした。

 別荘地会社から地元の工務店を紹介され、立派に完成した。風呂、暖房、給湯などの設備も多摩のアパートのそれに劣らないもので寒冷時でも快適に生活できる。もう一部屋、またロフトにドーマが欲しいところであったが、これはないものねだりというものである。暖炉は工務店主の指導で作らないことにしたが、これも正解で、もし作っていたら薪の確保が大仕事になり、暖まるのに時間がかかるばかりでなく、この小さなログハウスが暖炉小舎になりかねなかったであろう。ログハウスは建設後ログの収縮、戸・窓材の膨張のため調整が必要とされているが、現在のところその心配もない。塗装の色は家内の感覚だが、好評である。結果として、ログハウスもよい選択であった。

落葉松林を伐採して、遠くから運ばれたフィンランド・パインのログハウスが建てられる(?)。

 フィンランドの木材産業は建築家アルヴァ・アアルトの活躍で勃興し(安藤忠雄著「連戦連敗」)、現在2社がログハウスを生産しているそうである。その一つ、ホンカ・ラケンネ社(直訳すると、松建設)のキットがシベリア鉄道経由で運ばれて、ここで落葉松を伐採して建てられている。日本には落葉松を活用する建築家は出ていない。

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