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今、山へ3

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仲間に恵まれる

 紋切り型の「なぜ山に行くのか」という問があるが、山に行っていると、これはと感激し、そのまま取って置きたい、誰かに伝えたいと思うことがある。絵や詩も駄目な凡人には、陶渕明による一連の「飲酒」の詩「…君に問う何ゆえに能(よ)く爾(しか)るやと。…此の中真意有り。弁ぜんと欲して已(すで)に言を忘る。」(吉川幸次郎著「陶渕明伝」)の感じである。人それぞれ、説明抜きで愉しいことがあってもよいではないか。

ヴェテランの友人二人と爺ヶ岳東尾根から鹿島槍ヶ岳に登る。
最近、高名な米国のCEOの二人が50才をすぎてから七大陸のそれぞれの最高峰に登頂した記録を畏敬の念をもってよんだ(ディック・バス他著「七つの最高峰」)。登山の経験も十分でなく、かつ多忙な彼等が成功したのは、強い意志を持続したうえに、豊富な資金力と情報収集力を活かしたチーム編成ができたことによる。彼等までいかなくても、よりおもしろい山行をしようと思えば仲間が必要となる。互いにあれこれ言わなくて、それぞれが勝手に動いているように見えても、愉しい山行となる仲間である。そんな仲間が成り立つ条件は、これは学生時代の山行にもこれまでの仕事にも共通していたものであるが、各人が仲間に迷惑をかけない技量を持っていることである。技量を向上させようという意志を持っていることと言い換えてもよい。

  さいわい、昔も良い仲間に恵まれ、これからの山行もそうあればと念じている。都岳連の教室で歳の近い仲間に恵まれて、いろいろ教えてもらったり、時には街でコップを傾けていたりしている。また先に述べたSさんとAYさんには本当にお世話になっている。二人の水準には決して達することができないにもかかわらず一緒できていることは、まことにありがたいことと思っている。

体を整える

 若いとき山行では随分つらい思いをしたこともあったが、再開直後はともかく、今のところあまり疲れない。装備がよくなり荷が少くない、食べ物に恵まれて栄養がよく、歳に見合った行程で無理していないからかと楽観していたが、遂に障害が出た。膝痛である。筋肉、特に大腿四頭筋を鍛えないまま歩いていたら、膝の関節に負担がかかってしまった。最近多い症例らしく、外科手術も含め多くの対応ご紹介されているが、私は愚直に筋肉を鍛え直すとともに歩き方をただすこととした。

  山行や小舎の整備で体も締まり、事実健康診断の諸データも改善されてきたが、血糖値だけは改善の兆がみられないので、後に述べるように三度目であるがダイエットすることとした。
  これまでスポーツのため訓練はおろか体を鍛えることがなかった私が、山行のために進んでこのようなことをやるとは考えられなかったことである。

ジム

 この二年間余Uさんのすすめでジムに通っている。なかなか丁寧に指導していただく。まずストレッチ、次に器具を使った筋肉トレイニング(8種類を4セット)、時間に余裕がある時はステアー・マスター、最後にまたストレッチ(指導者からペアー・ストレッチを受けることもできる)をし、都合1時間から1時間半過ごす。平均すると週1回強で、理想の2回にはほど遠いが、少しずつ筋肉もついてきている。
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