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4. 個人装備

(1)個人装備の内容と使用実績(表2)

ア.

昨年のデナリ遠征を基本にしたが、デナリに登頂できなかったため、高所衣類は試されておらず、また8000mは初めてであり、次のような認識不足が露見した。

1. 毛糸のミトンの目が粗く、袖が深い。→目の細かい毛糸5本指で代替した。
2. 目出帽が酸素吸入器に合わない。→K氏から目出帽をお借りした。
3. 念のため持参したゴーグル、度付きサングラス、度無しサングラスのうち、酸素吸入器と合うのは度無しサングラスのみ→登頂日は度無しで過ごした。
4. ユマールとカラビナのセットはK氏からお借りした。

イ.

表2の備考欄の×印は全く使用しなかったものである。逆に持参すればよかったものは雪山用帽子である。またK氏ご推薦のサンバイザーの効果は顕著であった。

ウ.

衣類は

1. BCまで、
2. ABC→C1、
3. C1以高
に分け、12についてはまめに洗濯し、3は登頂まで温存した。ウエットテッシュはオシボリとあわせて清潔感を保つのに役立った。
表2 個人装備と使用実績 ウインドウを開く

(2)個人装備の搬送とデポ

ア.

飛行機の超過料金を回避するため,EDは確実で安価な郵便で事前に装備を送付した。私のものは、1.ギア、ピッケル、アイゼン,BC用寝袋、高所衣類の7.9kgと、2.レンタルしたABC用寝袋、エアーマット、ウレタンマットの約4.1kgである。

イ.

残余のものは、1.嵩張るものはダッフルバッグ(20.4kg)に入れて預け、2.重いものは50lザックに入れ機内に持ち込んだ。2については成田では問題なかったが、帰路Kathmanduの空港では厳しいチェックを受け、いくつかが機長預かりとなった。

ウ.

ホテルとBCに残置するもの以外は個人用の樽に入れ、鍵をかけ、トラックとヤクにより搬送された。

エ.

C1には3度(高度順化で2度、登頂で1度)登るが、1.常に携行するもの(羽毛服、アノラック、尿ビンなど)のほかに、2.登頂に必要なもの(ギア、アイゼン、ピッケル、高所靴、食糧、高所衣類、酸素吸入器など)を3度に分けてC1に荷揚げした。私たちの順化を楽にするためK氏の応援があり、本当に助かった。